８９年 古葉監督
 

１月２４日に田代が１２球団のしんがりで契約更改（１０％ダウン）という明るくないニュースで始まった１年。一応平成の新しいシーズン開幕ということにしておこう。田代は前年に続き開幕二軍。おまけに若菜は舌禍事件で日本ハムへトレードされてしまう。

守備のミスは多い（チームで90失策はリーグワースト）。守護神中山は前年の酷使がたたってか不安定。二冠王ポンセはすっかり大物狙いになってしまい三冠王どころか、、、といった始末。山崎がこけしバットで売り出したはよいが、彼が4番ではねぇ。

チーム最多勝9勝（欠端）は、81年の8勝（遠藤）以来のチーム歴代ワースト2位。他方2ケタ敗戦はなんと5人。大門、新浦が13敗で堂々のダブル最多敗。これに野村、中山、欠端が続いた。リリーフエースが10敗（1勝）したら勝てるわけが無い。木田は試合開始３連発被弾、遠藤は規定投球回数に満たないにもかかわらず奪本塁打王という快挙で夜空に多くのアーチを描き、投壊に花を添えた。

85年のスーパーカートリオ登場以来守り続けてきたチーム盗塁数も2位。屋鋪の連続盗塁王も途切れた。

優勝した読売にはわずかに5勝。クロマティにはいいようにやられた。クロマティに投手陣があんまりサービスしすぎたためか？パチョレックは今年も打率2位に終わった。

阪神との最下位争いではフィルダーに８試合連続も含めて１６本も被弾し、最下位争いにピリオドを打った。「石の上にも３年」と言うが、、、５年契約の２年を残し古葉政権は終わりをつげた。

４月２９日のヤクルト戦（神宮）。頼みの先発新浦が２回途中で早くもアップアップの出来。たまらず指揮官がベンチを飛び出し、投手交代を告げた。３塁側ブルペンでは左に岡本透、右に松本が投球練習中。古葉監督、確かに左手で岡本透との交代を、丸山球審に伝えた。いや、そのつもりだった。しかし、その口で「田辺」と、ブルペンにいる投手でなく、ベンチ内でアンダーシャツを着替え中の投手を指名してしまった。明らかに「知将」のミスだった。「うーん、球審がそういうのだからそうだったかもしれない。」なぜ、信じられないミスを古葉監督はおかしてしまったのだろうか？という記事も見られたていたらくである。

なお、この年ルーキーとして入団した石井忠徳投手は初先発初勝利を、同じくルーキー谷繁も開幕1軍で３本塁打を成し遂げている。

順位	チーム	監督	横浜大洋対戦成績
１	読売	藤田	５−２１
２	広島	山本	８（１）１７
３	中日	星野	１０（１）１５
４	ヤクルト	関根	１３（１）１２
５	阪神	村山	１１−１５
６	横浜大洋	古葉

ベストナイン：山崎

ゴールデングラブ：山崎

打率ランキング：２位パチョレック、５位山崎、１４位銚子、１６位高木豊、２５位ポンセ

防御率ランキング：１０位欠端、１１位新浦、１４位大門

＜その他の記録＞

ポンセ最多打数・最多二塁打・最多三塁打・最多長打・最多犠飛・全試合出場、大門最多敗・最多失点、新浦最多敗・最多死球、遠藤奪本塁打　

チーム成績

チームリーダー

開幕オーダー
 

1谷繁 元信
2片平 晋作
3高木 豊
5清水 義之
6高橋 雅裕
7ポンセ
8大野 雄次
9銚子 利夫
10木田 勇
11石川 賢
12高橋 一彦
13石田 文樹
14パチョレック
15盛田 幸妃
16欠端 光則
17斉藤 明夫
18岡本 透
19中山 裕章
20相川 英明
21野村 弘
22若菜 嘉晴
23横谷 彰将
24遠藤 一彦
25長谷川 国利
26田代 富雄
27田辺 学
28新浦 寿夫
29松本 豊
30友利 結
31屋鋪 要
32井上 純
33市川 和正
34呉 俊宏
35堀場 英孝
36進藤 達哉
37日野 善朗
38河野 誉彦
39岡本 哲司
40大川 隆哉
41宮里 太
43吉本 文弘
44加藤 博一
45村岡 耕一
46宮下 正彦
48北野 勝則
49田中 健二
50堀江 賢治
51石橋 貢
52塩崎 兼一
53板倉 賢司
54大門 和彦
55佐野 貴英
56山口 幸勇
57武田 康
58大久保 勝也
59山崎 賢一
61白井 正勝
62榊原 勝也
63片平 保彦
65山田 博一
66石井 忠徳
67川口 正
68名幸 一明
71佐野 嘉幸
72門田 富昭
73稲川 誠
74米田 慶三郎
75田村 武雄
76寺岡 孝
77高浦 己佐緒
78松岡 功祐
79小林 正之
80中塚 政幸
81古葉 竹識
82山根 俊英
84三浦 正行
85野村 収
87福島 久晃
89松盛 茂
91中村 光良
95大谷 幸弘
97藤山 隆弘
99高木 由一