８８年 古葉監督
 

開幕前に山下が引退。田代は開幕二軍スタートと暗い春であった。新旧交代が迫られているチーム事情とはいえ、さびしいものである。

東京ドームができた年である。大洋はなんとドームで１勝もできなかった。８９年まで足かけ１５連敗もしたそうである。対巨人戦では悪夢の２年越し１５連敗であった。オールスター直後までは５割前後を維持したが、その後息切れし、「Ｂクラス首位」に終わっている。

打線は、チーム打率.２７３、安打数１１９８でリーグ１位。しかし残塁数も９４０でリーグ１位と点に結びつかない。こんなに打っても２ケタ得点がわずかに３試合。。。二冠王ポンセ(３３本）がいながらチーム本塁打が８５本では。（そのうち３本は石橋の５月２８日の一試合３本塁打。）銚子なんぞは規定打席に達していながら本塁打０本である。
高橋マサが一番に定着し、遊撃手としては打率.２９３、守っても守備率.９８９と１２球団トップの成績だった。
このころこんな打線を評して「機関銃打線」とも呼ばれていた。ベイスターズのマシンガン打線とは異なり、一発が無いため打っても打っても点が入らないことを表わしていた。

投手陣は、防御率３.９３、被安打１１４７、失点５４２はいずれもリーグ最下位。この辺のチグハグさも４位に終わった原因であろう。
３年目の中山が７０試合登板して１０勝６敗２４セーブと大活躍したが、チーム最多勝が欠端の１１にしかならなかった。また、大門６勝、相川５勝、高橋５勝と若手が伸びてきたのだが残念ながら翌年以降につながらなかった。
なお、悪夢のアキレス腱断裂からよみがえった遠藤は５勝１２敗と完全復活には至らなかった。

チーム盗塁数は１２１で１２球団１位。屋鋪は３３盗塁で３年連続盗塁王であったが、打率は.２３６にすぎず、この年が最後の盗塁王となり、スーパーカートリオ時代も終焉を告げていった。

なお、８月４日の中日戦は延長１２回５時間２１分と当時の最長試合である。また、１０月２日に野村が初登板初完封勝利で堂々のデビューを果たしている。

この年は、バース事件、デービス大麻事件、南海・阪急の身売りおまけに栄村吉村激突事件と球界に騒動の絶えない１年であった。また、田代のリーグ最多三振記録が「ブンブン丸」として売り出し中のヤクルト池山に更新を許してしまった年でもある。

順位	チーム	監督	横浜大洋対戦成績
１	中日	星野	１０（２）１４
２	読売	王	９−１７
３	広島	阿南	１２−１４
４	横浜大洋	古葉
５	ヤクルト	関根	１６（２）８
６	阪神	村山	１２−１４

タイトル：ポンセ本塁打王、打点王、屋鋪盗塁王

ベストナイン：ポンセ、パチョレック

ゴールデングラブ：屋鋪

打率ランキング： ２位パチョレック、５位高木豊、８位高橋雅、１１位ポンセ、１７位銚子、２７位屋鋪

防御率ランキング： ３位中山、１０位欠端、１７位新浦

＜その他の記録＞

高橋雅最多打席・最多打数・最多単打・全試合出場、パチョレック最多安打・全試合出場、ポンセ最多長打・全試合出場、高木豊最多盗塁刺、中山最多登板、新浦最多自責点　

チーム成績

チームリーダー

開幕オーダー
 

1山下 大輔
2片平 晋作
3高木 豊
5清水 義之
6高橋 雅裕
7ポンセ
8大野 雄次
9銚子 利夫
10木田 勇
11石川 賢
12高橋 一彦
13永射 保
14パチョレック
15盛田 幸妃
16欠端 光則
17斉藤 明夫
18岡本 透
19中山 裕章
20相川 英明
21野村 弘
22若菜 嘉晴
23横谷 彰将
24遠藤 一彦
25長谷川 国利
26田代 富雄
27竹田 光訓
28新浦 寿夫
29松本 豊
30友利 結
31屋鋪 要
33市川 和正
34呉 俊宏
35堀場 英孝
36進藤 達哉
37日野 善朗
38河野 誉彦
39岡本 哲司
40大川 隆
41岩下 正明
43吉本 文弘
44加藤 博一
45村岡 耕一
46宮下 正彦
47松村 高明
48北野 勝則
49関根 浩史
51石橋 貢
52塩崎 兼一
53板倉 賢司
54大門 和彦
55戸塚 友行
57武田 康
58大久保 勝也
59山崎 賢一
60杉浦 幸二
61白井 正勝
62榊原 勝也
63片平 保彦
64本間 哲郎
65山田 博一
67池之上 格
68名幸 一明
70重松 省三
71佐野 嘉幸
72前田 益穂
73稲川 誠
74米田 慶三郎
75田村 武雄
76寺岡 孝
77高浦 己佐緒
78松岡 功祐
79小林 正之
80中塚 政幸
81古葉 竹識
82山根 俊英
83浅利 光博
84三浦 正行
85野村 収
86松島 英雄
87福島 久晃
88笠原 敦郎
89松盛 茂
90青木 秀夫
91中村 光良
92山内 英雄
93山口 忠良
94薬師神 繁男
95大谷 幸弘
96加古 潤二
97藤山 隆弘
99高木 由一