革洋同の「横浜ドームを実現する会」に対する見解革洋同の「横浜ドームを実現する会」に対する見解
えー、「実現する会」の悪事もずいぶん露になってきました。当初は「統一するなんてイヤだから、統一見解なんて作らん」といっていた私ですが、やむにやまれず、こんなものを書いてみました。でもこれがみんなの統一見解なんて言うつもりはありません。（これを機会によりよいボールパークを作ろう！という方もいらっしゃいますし。）
会社では「できない理由を書かせたら日本一(笑）」「負けそうな裁判で和解の理由を書かせたら日本一（涙）」といわれる私の実力のほどを見せてくれよう。（訴訟で相手の準備書面の揚げ足をとるのは大好き）とほほ。
2001年9月9日記す
9月18日修正
「実現する会」のＨＰには「横浜スタジアムは他に類をみない立派な施設を完備していましたが、25年を経過し老朽化してまいりました」とだけ書かれている。
で、「完備していたはずの立派な施設に何が足りないのか？補修・改造では対応できないのか？それはドームでないと充足できないのか？」が一切書かれていない。
「阪神甲子園球場は○○年経過して老朽化しましたのでドームにしましょう」とだけ言う人はいませんよね。
私事だが、会社で営繕関係事務も担当しているのだが、そんな理由だけでは金はつけないぞ。（「ふーん、立派な施設が完備してたんじゃないの？」とイヤミを言うだけ。）
川崎球場のように「耐震上問題がある」とか理由をつけるのが普通だろう。（ウチの会社の社宅では「耐震上問題がある」といっても金がつかないのだが。。。私の家族が住んでいる社宅は40年を経過しているぞ。）
「実現する会」のＨＰには「ベイスターズの優勝を機に多くのファンから「ドーム球場が欲しい」との声が高まりました。そうした世論を形にすべく」とあるが、そんなに横浜市内では盛り上がっているのか？「ＪＲＡ課税問題」では盛り上がっているだろうが（笑）
そんなものよりも前から横浜市が策定する「ゆめはま２０１０プラン」で「多目的ドーム」がうたわれていることを考えると、市民の声ではなく、「市民の声を人為的に高めようとする力」の存在を感じないわけにはいきません。思い出してください。当時の報道を。ファンが「優勝したからドームが欲しい」なんて言っていましたか？？「今までのベシウターズの集客力ではドームの採算が取れないが、これだけ観客が集まるようならドームの採算が立つ。」と言っていた人たちはいたようですがね。
「実現する会」のＨＰには「私たちは340万人の横浜市民が日本のプロ野球のみならず、イベントやコンサート、将来はアメリカ大リーグ公式戦の開催など、子供たちにも夢と感動を与える施設を実現したいと考えています。」とある。日本語の文法的になにかしっくりいかない（「横浜市民が」がどこにかかるか分からない（笑））が、中身もしっくりいかない。
横浜スタジアムは「多目的スタジアム」として作られ、アメリカンフットボールやコンサート、バブルの時期はわざわざ天然芝を張ってサッカー等多目的に使われてきている。
その間、横浜市内には、新横浜に「横浜アリーナ」及び「国際競技場」が、みなとみらい地区に「国際展示場（だったっけ？）」が完成し、広く利用されているところである。
「東京ドームのコンサート」の音響が不評なように、どうせやるなら「専門施設」でやった方がよいに決まっている。私も国際競技場にアメリカンフットボールを見にいったが、やっぱり横浜スタジアムで見るよりも見やすいやね。（シートの向きが違うんだな。）
施設が充足していない時期もしくは場所では「多目的施設」は必要だが、横浜のように、すでに一定レベルに達した都市では、かえって何が目的か不明確なピンボケな施設ができることのデメリットが強く感じられることであろう。（大阪ドームでは、椅子が野球を観戦するのに不適な向き（イベントに適した向き）に設置された個所もあるらしい。）
ためしに「多目的ドーム」でネットを検索して見てください。地方都市（失礼！）がずらりと出てくるから。（国際都市横浜というなら「多目的ドーム」はやめましょうよ。）
こうみると「すでに施設がある程度のレベルに達している横浜市で、多目的ドームでないとできないイベントやコンサートってどんなものがあるのですか？」という問いを発せざるをえない（その問いに答えていない）ことが分かるだろう。むしろそのいいかげんなところを「子供たちにも夢と感動を与える施設」とかいって誤魔化しているといわざるをえない。
ところで、みなとみらいの「国際展示場」の横浜駅側（ホテルの逆側）にまだ「みなとみらい館」とかなんとかいうのは建っているのですかね？平成4年に、横浜市だか住都公団だかの人に仕事で案内してもらったときに「国際展示場はまだ暫定施工で、需要が伸びてきたらここに2期工事をやって拡張するんですよ。」というようなことを言われたような記憶がある。あそこは今どうなってるのですかね？まだ2期工事していないのであれば、横浜市内には新規に多目的施設を作るほどのイベント等の需要がないことになりますね。
シンポジウムでは、「雨天中止をなくして選手のコンディション調整を」と平松氏や神取氏が言っているのだが、それならまず足腰への負担を軽くするのが一番ではないのか？広島ドーム反対派の方が「これ以上足腰に負担をかけてどうする」と主張するのは涙が出るほどよくわかるのですが、大洋・横浜にしても、もう少し足腰に負担がかからない状況であれば、高木豊、進藤、波留ももう少し長くわれわれの前で活躍できたのではないでしょうか？
シンポジウムで、平松氏は「人工芝は体に負担がかかるのでベストは天然芝です。しかし、日本では気候の問題がありドームでの天然芝は非常に難しいです。」と言うが、「それなら無理にドームにしなくてもいいじゃないの」と問いただしたい。
私は決して「天然芝ボールパーク至上主義者」ではなく、ホンネは「芝の議論はゼイタク。身の丈にあったスタジアムでいいじゃん。ドームなんて無駄じゃん派」なのですが、こうも「選手のコンディション」を悪用されると腹が立ちますな。「ドーム反対派は選手の体のことを考えていないマニア集団。」と言わせたいのかな？
中国新聞特集「どうするドーム球場」
にそのような議論がでているかな〜？（すいません。まだ完全にチェックできていません。）。コンディションについては、カープのほうが圧倒的に不利なんですが。ドーム化がすすむパリーグならともかく、セリーグは、まだ半数の球団がドームではありません。ヤクルトが不平をいっていますか？
なお、選手の芝についての考え方は「横浜新球場問題を考える」にまとめていただいていますので参照してください。
ベイスターズ友の会会員の方へは、「「横浜ドーム」の実現を求める署名協力のお願い
素晴らしい感動を、二十一世紀の横浜ベースボールパークを実現しよう！」として署名用紙が送り付けられてきたそうです。「多目的ドームがベースボールパークとは何事か」と怒り心頭の方もいらっしゃるとは思いますが、問題は他にもあるのではないでしょうか？友の会の名簿というのはそういう使われ方をしてもいいものでしょうか？今日プライバシーの重要性が問われている中、そのような署名の目的に友の会加入者の名簿等が流用されていいものなのでしょうか？「友の会会報に趣旨を載せて、「この趣旨に賛同する方には用紙をお送りします。」で十分ではないのでしょうか？あなたの住所氏名がすでに「実現する会」の手に渡っていかねませんね。
また、企業による署名集めも行われているようです。私の信頼できる大洋ファンの方の会社では「ゼネコン→商社→当該会社」と経由して署名が社内回覧されてきて、仕事のつきあいですから、巨人ファンの人も横浜になんのゆかりも無い人もたんたんと署名がすすんでいくとのことでした。
ワールドカップも「商工会への優先発注」という目でしか見ることのできない方々がやっておられることですから、見当はついていましたが。。。実際にこのような話を耳にすると反論する気力もおこりませんね。
「実現する会」には、その署名がどういうルートで回収されたものか、「街頭○％、スタジアム○％、友の会○％、企業○％」と、その内訳を公開させるべきでしょう。それができない場合は、署名自体が公正に行われたものでないと自供するようなものでしょう。
そもそも、ホエールズ（ベイスターズ）の歴史の中で、満足にローテーションを組めた年など数えるほどしかなく、「雨天中止」を願うしかなく、無敗の投手雨野中止投手伝説を生むようなチームがドームにしてどうするの？
また、過去のＡクラスのうち、79年の2位、83年の3位等「消化試合のドサクサに紛れてなりふりかまわず勝ったおかげでＡクラス」といった例や、遠藤の最多勝、石井の盗塁王なども消化試合の恩恵をこうむって獲得した場合もあります。
常勝ベイスターズファンならともかく、ホエールズファンは消化試合のありがたみをよく覚えているはずです（涙）。
ねぇ、消化試合の雨天コールドで200勝を達成した平松さん！
で、最後に忘れてはいけないのは
こんなところで、革洋同の主張を終わります。拙文にお付き合いいただいた方ありがとうございました。
なお、長いついでで、横浜公園にある以上避けられない都市公園法について関係するところを抜粋しておきます。
